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2011年9月 2日 (金)

あのころの未来ー星新一の予言 2011年5月21日読了

短編を数多く手がけ、その普遍性で人気であった作家、

星新一。

この本では、彼の短編と、現代起こっているさまざまな社会現象・社会問題がいかにシンクロしているかを取り上げている。

いかなる時代、いかなる場所でも読めるように、

流行語や、その時代の風俗、国や宗教、個人等を特定できるようなものを極限まで削り取った星の文体は、

今読み返しても古さを全く感じない。

そして、この本の著者が取り上げるように、

星の描いた未来世界と、現代の、なんと似通っている事か。

クローン、臓器提供、環境破壊から、宗教、ロボットまで、

彼はまるで預言者のように、ぴたりとその情景、

取り巻く人々の状況まで言い当てているのがおそろしい。

彼の物語は、

最新の科学や、己の欲に振り回され、自滅していく人々に対して、

控えめな皮肉と苦言を呈しているように、わたしには思える。

学生時代、何かの教科書で、星新一の物語を読み、

何か、足元をすくわれるような、物陰から暗いものがじっとこちらを見ているようなそんな不安感、そこはかとない恐ろしさを感じたものだ。

その不安は、彼が言っているような事が現実に起きてしまうのではないかということ。
彼の物語の中の人々のように、普段の生活の隙間にできた、ひずみのようなものに、自分がはまってしまうのではないかということ。

その恐ろしさは、そのような予言が起きなければいいと思いながらも、どこかで、自らの愚かさにより、人間がその方向に進んでしまうかもしれないということをどこかで感じていたということ。

作中の星新一の写真。

広い額をした彼の眼はどこまでも澄んでいて、目の前ではなく、

現代のわたしたちよりもさらに先を見ているような気がした。

彼の眼には、未来が見えていたのか?

その秀でた額で、論理的に導き出した予測なのか?

それとも、あくまで想像でしかなかった彼の物語を、

我々は知らずに自らのものとして選択してしまったのだろうか。

最相さんの解説は、星新一の短編と相照らしあわす現代の時事についても詳しく書かれており、

世の中を分かる、という意味でもとても参考になる本である。

この本を読んで、何を思い、どう行動していくか。

いつも結局ここに辿り着くが、

それが大事なのだと思う。

あのころの未来―星新一の預言 (新潮文庫) Book あのころの未来―星新一の預言 (新潮文庫)

著者:最相 葉月
販売元:新潮社
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